脳内ミルクボーイで AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト (SAA-C01) に合格することができた

はじめに

実務として約1年間AWSを触ってきて、ある瞬間に「そうだ、資格をとろう」と思い立ち、しかも現行の試験がもうすぐ終わってしまうということでそれまでに頑張って取ろうと決意しました。
その結果、無事に合格したのでそれについて書きます。

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前回のブログも試験に向けた自分用のメモだったわけです。ohshige.hatenablog.com

ただ、今回のブログでは、読むのは「脳内ミルクボーイ」の項目だけで十分かもしれないです。

脳内ミルクボーイ

この話を書きたいがための今回のブログと言っても過言では無いので結論として先に書きます。

問題を解くときのコツとしてミルクボーイネタが使えるのではないかと思ってはいたのですが、実際の本番の試験の際も脳内でミルクボーイのネタが流れていました。

こんな感じです↓

「うちのオカンがね、使いたいAWSのサービスがあるらしいんやけど」
「そーなんや、どんな特徴ゆうてたかってのを教えてみてよ」
「高い耐久性と可用性のあるところに大量のPDFデータを保存したいって言うねんな」
「おー、S3やないかい。その特徴はもう完全にS3やがな」
「S3なぁ」
「すぐ分かったやん、こんなんもー」
「でもこれちょっと分からへんのやな」
「何が分からへんのよー」
「いや俺もS3と思うてんけどな」
「いやそうやろ?」
「オカンが言うには、保存してからしばらくしたら滅多にアクセスしなくなるからコスト効率を良くしたいって言うねんな」
「あー、ほな単なるS3と違うかぁ。S3は標準的なストレージでお安いけどもアクセス頻度もそこそこある場合により適してんのよあれ」
「そやねん」
「ほなもう一度詳しく教えてくれる?」
「保存してから30日間は頻繁にアクセスするけどそれ以降は滅多にアクセスしないらしいねん」
「ほなS3やないかい。ほんで、S3にライフサイクルポリシー設定して30日後に S3 Glacier に移行するパターンやと俺は睨んでんのよ。俺の目は騙されへんよ」
「まあねー」
「S3 Glacierは標準のS3よりも低コストで大量のデータを長期間アーカイブすることに適してんのよあれ」
「分からへんねんでも」
「何が分からへんのこれで」
「俺もS3とGlacierの組み合わせと思うてんけどな」
「そうやろ」
「オカンが言うには、滅多にアクセスしなくなるけど必要になったらすぐに取り出せなあかんって言うねんな」
「ほなGlacierちゃうやないかい。Glacierの取り出しオプションには[迅速][標準][大容量]の3つがあって、最速の迅速読み取りでも数分はかかんねん。せやから必要なったらすぐに取り出すユースケースには適してないんや」
「そやねんそやねん」
「ほなGlacierちゃうやないかい。ほなもうちょっとなんかゆうてなかった?」
「重要なデータだから30日経ったあとでも耐久性はしっかりしてないとあかんらしいねん」
「S3標準 - 低頻度アクセス (S3標準 - IA) やないかい。移行後も高い耐久性が必要で低頻度アクセスでしかも即時取り出しが必要ならS3標準-IAしかないねん」
「そやねんそやねん」
「Glacierと違て必要に応じてすぐ取り出せるねん」
せやねん
「S3 1ゾーン - 低頻度アクセス (S3 1ゾーン - IA) もあるけども、それは他と違ってひとつのAZにデータを保存するからコスト削減できる分、多少アベイラビリティを犠牲にしなあかんねん」
「そやねんな」
「ほな、S3にライフサイクルポリシー設定して30日後にS3標準-IAに移行するで決まりやな」

他のパターンでも、こんな感じで「こうだろうか?」「いやこういう条件あるから違うな」みたいなことを繰り返して解いていました。

これがやりたかっただけ。書きたかったこと終わり。

本編

バックグラウンド

Webエンジニアとしてしばらく働いていて、もちろん最低限のコンピューターサイエンス等の知識はあります。
また、実務としてAWSは1年程度使っていて、VPC、EC2、RDS、ELB、Lambda、S3、CloudFrontなどはよく使っています。

AWSをずっと使ってきて、会社からお金も出るので、資格でも取ろうかなと思った次第です。

学習方法

はっきり言って舐めていました。
クラウドラクティショナーをITパスポートとすると、ソリューションアーキテクトアソシエイトは基礎情報技術者試験レベルのものだと思っていました。
しばらくして全然違うということがわかったわけですが。

まず、勉強を続けないと意味が無いということで、会社で一緒に勉強したい人を募り、1週間に1時間だけもくもく勉強会の時間を設けました。
講義形式とかそういうわけではないですが、複数人で集まってやることで強制的に勉強しないといけない環境と習慣を作ることを優先した結果です。 それを1月くらいに開始しました。
そして、だらだらと3月中頃まで継続しました。

この勉強会での勉強には有名な黒本を使いました。

実務ではもちろんAWSを使っているので勉強はしますが、資格のための勉強という位置づけのものは週に1回のこの勉強会でしかやってませんでした。
しかも黒本を1周しただけです。
今思うと適当だなあと思います。

そして、1回くらいは模擬試験を受けようと思い受けたところ、60%程度しか取れず、これはヤバいとなりました。
基本的な知識はもちろんありますが、細かい機能に関して全然勉強が足りないと感じました。 現行のSAA-C01は3/22で終了してしまうため、それまでには取りたいと思っていたので焦りました。

そこで、まず、UdemyのAWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(5回分325問)を購入し、模擬試験を解きました。
ただ、公式でも言っている通りかなり難易度高めで、正答率は50%程度ばかりでした。
5回のうち1回分だけ(今はおそらく①に相当)は、本番に親しい難易度でした。

上記の模擬試験を解いたものの難易度が高かったため、同じくUdemyのこれだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(初心者向け22時間完全コース)も購入し、ハンズオンは一切受けずに模擬試験2回だけを受けました。

そして、試験前日と当日の移動時間にはひたすらAWSのBlack Beltを読んでいました。

学習方法はこんな感じです。

試験本番

試験は、最寄りではなく色んなブログで紹介されていた銀座CBTS歌舞伎座テストセンターで受けました。
開始15分前ちょうどに着きましたが、待たずにそのまま受験できるそうだったので、さっさと開始しました。

席は隣の人が近く、平日の午前中でしたが意外と人がいました。
左側の人がずっと咳をしていて(このご時世に!)あまり気にしないタイプではありますが、さすがに気になってしまいました。

問題内容にふれることはできないのですが、難易度はまあまあ模擬試験通りではあるものの、怪しい選択肢も多く残り2択から絞れないという問題が多かったです。
全問解き終わりある程度見直しをした段階では、受かってるか落ちてるか半々だなという気持ちでした。
感覚としては、65問中30問くらいは迷う余地無しの簡単な問題で、20問くらいはよく考えればわかる問題で、残りの15問は確証が無いような問題でした。
結果、合格だったわけで、ホッとしました。

しかも蓋を開けてみれば、924点で意外と取れていて驚きでした。 f:id:ohshige:20200319174718p:plain

本当のコツ?

ミルクボーイはただのネタ枠として、どういうことに注意するべきか真面目な話を少しだけ。

基本的な知識はもちろん必要ですが、試験中に気をつけるのは国語の問題だと思って解くことかと思います。
なぜなら読解力が大事な問題が数多く存在するからです。

例えば、可用性、耐久性、回復性、コスト効率のどれを求めているのか。
保存データは重要なデータなのか、頻繁にアクセスされるのか、インターネットに公開されるべきものなのか。
アプリケーションやデータ構造の修正は最低限なのか厭わないのか。
これらがどうであるかによって、求められるサービスやその使い方は異なります。

もちろん、知識が無いとどうしようもないですが、それに加えてしっかりと問題文を読むことが大事だと思います。

蛇足

全体的な難易度としては、

黒本の章末問題 < 黒本の模擬試験 < Udemyの普通難易度の模擬試験 < AWSの模擬試験 < AWSの本番の試験 <<<<< Udemyの高難易度の模擬試験

という感覚です。

また、僕の勉強不足なのかそうでないのかは定かではありませんが、Udemyの問題と解説はときどき怪しい部分(特にプライベートサブネットやNATゲートウェイ関連)があり、なんとも言えないところもありました。

さいごに

最初は余裕をぶっこいていました(週に1回本を読むだけで合格できるとでも?)が、試験間近になりAWSの模擬試験を受けた結果ボロボロでしっかりと勉強し始めた次第です。

お金を会社が出してくれるので特に気にしませんでしたが、以下の通りでトータル24,258円でした。会社様様です。

  • 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書 : 2,618円
  • AWS Solutions Architect - Associate Practice - (Japanese) : 2,200円
  • AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(5回分325問) : 1,380円(セール)
  • これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(初心者向け22時間完全コース) : 1,560円(セール)
  • AWS Solutions Architect - Associate (Retiring) - (Japanese) : 16,500円

とにかく、脳内ミルクボーイで合格できて良かったです。